福井市の運動公園に位置する「めん房つるつる明治店」様は、名前の通り明治時代の古民家を移築し、開店から30年の時を経てそば店としての地位を確立しておられます。
今回新たに行われたリニューアルは、その古民家を再生し、これからのめん房つるつるの方向性を決定づけるとても大切な事業でした。
弊社は(株)ピリケン様から、本店・メリケン屋御幸店に引続き工事をご発注いただきました。
まず、建物を囲む回廊には連続する柱が林立し、夕景には建物全体が光で包まれます。
天井から延びる黒染の板がエントランスへ続き、黒の額縁となり一輪の花を浮びあがらせます。
そして中に入ると、漆とガラスのスクリーンが客席との緩衝帯となり、遠く光壁のモアレのゆらめきが見えます。
吹抜天井からは、手すき和紙の照明が、光のオブジェのように、全体をやわらかく包んでいます。
福井の伝統工芸である漆や和紙そして越前焼と、先人が創った大きな力を借りて、このめん房つるつる明治店は、古さと新しさで構成されています。
今回の建物は我々にとっても自信作です。
福井の飲食店の新名所と言っても過言ではないと思いますよ。
ぜひとも一度ご家族で訪れてみてはいかがでしょうか?
(設計監理:(株)キトー建築事務所・(株)大塚孝博デザイン事務所)